問い合わせフォームに届く営業メールは、reCAPTCHAを入れても止まりません。
止まるのは自動送信だけで、いま増えているのは人が手で入力して送るものと高性能なAIが自動で送信するものだからです。
弊社(micomia株式会社)のお問い合わせフォームでは、ある月に届いた214件のうち本当の問い合わせは6件でした。reCAPTCHAが入っていても件数はほとんど変わらず、受信側で仕分ける方式に切り替えて、その6件だけを取りこぼさずに受け取れるようになりました。
この記事では、フォームから届く営業メールを「自動送信」と「手動送信」に分け、それぞれに効く対策と効かない対策をお伝えします。
目次
1.reCAPTCHAで止まるもの、止まらないもの
フォームから届く営業メールには、送られ方が2種類あります。
1-1.自動送信(ボット・一斉送信ツール)
プログラムがフォームを自動で埋めて送信する形式です。
1社あたり数秒で、1日に数千件を送ることができ、これは昔からある方法のためreCAPTCHAやハニーポットで対策可能と言われていました。
1-2.手動送信(人力・営業代行)
人がブラウザでフォームを開き、実際に入力して送信します。reCAPTCHAは「人間かどうか」を判定する仕組みなので、人が送っている以上、原理的に通過します。
営業代行業者の多くはこの方式で、1件あたり数円〜数十円から受託しています。
「reCAPTCHAを入れたのに減らない」という状態は、送信元が手動送信に移っていることを示しています。
このような手動送信の仕事はDM営業や営業リスト作成などといった文言でクラウドソーシングといった媒体で複数依頼が掲載されています。
2.フォーム営業は違法か
フォーム営業そのものを禁止する法律はありません。ただし、送り方によっては次の法律に触れます。
特定電子メール法:広告宣伝メールを、あらかじめ同意していない相手に送ることを原則禁止しています(オプトイン規制)。問い合わせフォームは「同意した窓口」ではないため、広告目的の送信はこれに抵触しうるという指摘があります
不正アクセス禁止法・業務妨害:大量送信でサーバーに負荷をかけた場合
ただし、ここを争って止めさせるのは現実的ではありません。送信元が海外だったり、代行業者を経由していたりして、特定と請求のコストが被害額を上回ります。法的な位置づけを知ったうえで、受信側で減らす方が対策コストを抑えることができます。
3.「迷惑」と言い切ってよいのか
感じ方は受け手によって違いますが、コストは数えられます。
1通あたり、開く・読む・営業か問い合わせかを判断する・削除する、で30秒かかるとします。1日20通なら10分、1か月で約3.3時間です。時給3,000円換算で月1万円分の時間が、判断だけに消えている計算になります。
本当の損失はそこではありません。営業メールに埋もれて、本当の問い合わせを見落とすことです。1件の失注は、上の1万円とは桁が違います。
4.対策を「効く相手」で分類する
自動送信に効く
reCAPTCHA v3の設置:スコアで判定し、利用者に操作を求めません。自動送信にはよく効きます
ハニーポット:人には見えない入力欄を置き、埋まっていたら弾きます。無料で実装でき、正規利用者への影響もありません
送信間隔の制限:同一IPからの連続送信を制限します
手動送信に効く
問い合わせ種別の必須選択:「ご相談」「営業のご提案」などを選ばせ、営業を別の受信箱に振り分けます。素直な業者は営業を選ぶため、一定量は分離できます。
受信後の自動仕分け:届いた本文を判定して振り分けます。送信を止めるのではなく、読む前に分けることができます。
効きにくい
「営業お断り」の明記:読まずに送る相手には届きません。ただし、書いておくと良識のある業者は避けることがあります。
メールアドレスの画像化・フォーム廃止:営業は減りますが、本当の問い合わせも減る可能性があります。
キーワードでの単純なブロック:「営業」「ご提案」で弾くと、正規の問い合わせまで消える可能性があります。
5.実際にどれだけ減るのか
micomiaの問い合わせフォームで計測した数字です。
5-1.対策前:1日平均5件
1日あたり平均5件の営業メールが届いていました。月に換算して150件前後です。
5-2.reCAPTCHA導入後:ほとんど変化なし
reCAPTCHAを設置しましたが、件数はほとんど変わりませんでした。
前章のとおり、届いていたものの多くが人の手による送信で、reCAPTCHAの判定を素通りしていたためです。
「対策を入れたのに効かない」と感じている場合、失敗しているのではなく、対策の種類と送信方法が合っていないことがあります。
5-3.ある月の内訳:214件中、本物は6件
実際に集計した月の数字です。
フォームからの着信:214件
そのうち本当の問い合わせ:6件
営業メール:208件(全体の97.2%)
97%が営業メールでした。手で仕分けるなら、6件を見つけるために208件を読んで捨てることになります。
5-4.FormGuard導入後:本物の6件だけが届いた
導入後は、この6件がすべて通過し、営業メールの文面を一度も見ることなく受け取れました。
ここで重要なのは減った数ではなく、本当の問い合わせを1件も失わなかったことです。
仕分けの精度が甘ければ、6件のうち1件でも営業と判定された時点で、この仕組みは使えません。1件の失注は、削減できた手間とは比べものになりません。
6.受信側で分けるという選択
手動送信は原理的に通過するため送信を止めることには限界があります。そこで、止めることをあきらめて、届いた後に分ける方針を採用しました。
micomia株式会社が提供しているFormGuardは、受信したメールの本文をAIが判定し、営業メールと本当の問い合わせを自動で仕分けるSaaSです。
使い方は簡単でフォーム側の改修は不要で、受信の経路に挟むだけで動きます。
判定を誤ると本当の問い合わせを失うため、迷ったものは営業と断定せず、判断を人に残す設計にしています。仕分けの基準と、誤判定だったものの再学習も画面から行えます。
7.どこからフォーム営業を対策するか
まだ何もしていない:ハニーポットを入れてみましょう。
reCAPTCHAを入れたのに減らない:送信元が手動送信の可能性があります。フォーム側では止まらないので、受信側の仕分けが有効かもしれません。
本当の問い合わせを見落としたことがある:件数を減らすことより、確実に拾うことを優先します。
ゼロにしようとすると、本当の問い合わせまで減るためフォーム営業をゼロにする方法はありません。
FormGuardは対策を考える時間まで削減してくれるのでフォーム営業についてこれ以上考えたくない方はぜひご利用ください。










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