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建材特化フリマアプリ「Mate-Re:」開発記録|業界特化設計・決済・UI/UXの裏側

建材特化フリマアプリ「Mate-Re:」開発記録|業界特化設計・決済・UI/UXの裏側

建設現場では、まだ使える廃材が毎日捨てられています。「廃材を再利用したい人と売りたい人をつなぐ」——そのシンプルな課題解決のために開発されたのが、建材特化フリマアプリ「Mate-Re:」です。
一般的なフリマアプリでは対応しきれない建設業界固有の課題に向き合いながら、現場目線のUI/UX設計、Stripe Connectを活用した売上分配の実装、そして循環経済の仕組みづくりまで、開発の全体像をまとめます。


目次


建設現場で働く人にとって、アプリ出品は本業ではありません。
だからこそ、出品フローが長いだけで使われにくくなります。
Mate-Re: では、出品体験そのものをできるだけ短く、軽く設計することが重要でした。

出品で最も大切なのは「すぐ終わること」

一般的なフリマアプリでは、カテゴリ設定や説明文、細かな条件入力が多くなりがちです。
しかし現場で余った建材を出品する場合、重要なのは気軽に登録できることです。
Mate-Re: では、1画面で完結すること、必要最低限の入力だけで済むことを強く意識しました。

入力項目を絞ることが、出品数の増加につながる

出品数が増えなければ、流通は活性化しません。
その意味で、出品者に負担をかけすぎないことは、サービス全体の成長にも直結します。
今回の設計では、入力項目を絞ることで、忙しい人でも出品しやすい状態を作りました。

撮ってすぐ出せることが、現場利用では大きな価値になる

建材の出品では、文章を丁寧に整えることより、状態が伝わる写真をすぐ登録できることが重要です。
そのため、現場で撮影し、そのまま出品できる操作感が重視されました。
この速さがあることで、処分前の材料を出品に回しやすくなります。

出品しやすさは、売れる前の最重要UX

売れる仕組みを作るには、まず出してもらう必要があります。
特に「本来は捨てていたもの」を出品してもらうには、面倒さを感じさせない導線が必要です。
Mate-Re: の出品UXは、まさにその最初の壁を下げるための設計でした。

まとめ

業界特化フリマにおいて、出品体験は最重要機能の一つです。
Mate-Re: では、1画面完結と最小入力によって、現場担当者が使いやすい出品導線を実現しました。
出品しやすいことは、単なる便利さではありません。
流通そのものを成立させるための基盤です。


フリマアプリ自体は珍しいものではありません。
建設現場で出た廃材を中心に扱うフリマアプリとしてスタートしたMate-Re: の開発では、まず既存のフリマアプリがなぜ現場に合わないのかを整理するところから始まりました。

建設業界の取引には、一般向けサービスと違う前提がある

建材の売買は、趣味の中古品取引とは性質が異なります。
仕入れに該当するため、インボイス付きの領収書が必要になる場面があります。
また、業者向けレートでの取引や、一般利用者を前提にしないクローズドな利用設計も重要です。
この時点で、一般向けCtoCフリマとは必要条件が大きく異なります。

既存サービスは「誰でも使える」ことが強みであり、弱みでもある

一般的なフリマサービスは、幅広いユーザーが参加できることに価値があります。
一方で、建設業界から見ると、その開放性が使いにくさにもつながります。
必要なのは、誰でも見られる場ではなく、業界の人が安心して売買できる場だからです。
つまり、汎用性の高さがそのまま業界利用の不一致になっていました。

建材売買で本当に必要なのは、価格と数量と写真の伝わり方

建設現場で材料を探すときに重要なのは、出品物が綺麗に見えるような写真ではありません。
価格、数量、写真から分かる状態、この3つがまず判断材料になります。
そのため、Mate-Re: の設計では、商品を効率よく把握できる一覧性や視認性が重視されました。

業界特化は、機能を増やすことではなく前提を合わせること

業界特化型アプリというと、特殊な機能を大量に入れることを想像されがちです。
しかし実際には、必要なのは機能追加よりも、現場の前提に設計を合わせることです。
Mate-Re: においても、重要だったのは、建設業の人が違和感なく使える取引導線と情報整理でした。
実績ページでも、現場担当者が迷わず使えるフローを設計したプロジェクトとして紹介しています。

実績ページはこちら

まとめ

建設業界では、一般フリマの延長では解決できない条件があります。
Mate-Re: は、そのギャップを埋めるために生まれた建材特化アプリでした。
汎用サービスをそのまま当てるのではなく、業界の商習慣と判断軸に合わせて設計する。
それが、専門アプリの価値だと感じています。


業界向けアプリでは、使えることが最優先です。
特に建設業界では、現場でスマホを使うこと、デジタルに強い人ばかりではないことを前提に設計する必要があります。
Mate-Re: でも、UI/UXは機能以上に重要な開発テーマであり、今回はその開発の裏側をシェアできればと思います。

使いやすさの前提は「迷わないこと」にある

今回のヒアリングで特に重要だったのは、使う人がデジタルにそこまで慣れていない可能性があるという点でした。
そのため、操作説明がなくても何をすればよいか分かることを意識しました。
複雑な導線や多すぎる入力項目は、それだけで離脱要因になります。

ホーム画面では、大きな写真が仕入れ判断を助ける

Mate-Re: では、ホーム画面の大きな写真が重要な役割を持っています。
見た瞬間に商品の状態が把握しやすく、傷や使用感の確認がしやすいからです。
建材売買では、一覧の見やすさがそのまま仕入れ効率に直結します。
そのため、見た目の派手さよりも、判断しやすいレイアウトが優先されました。

現場で使うなら、屋外での視認性も重要になる

スマホアプリは室内利用だけを前提にできません。
現場で使う以上、文字の視認性や屋外での見やすさも考慮が必要です。
Mate-Re: では、画像による状態把握のしやすさに加え、文字情報の見やすさも重視しました。

業務感を出しすぎず、親しみやすさを残す

業界向けアプリというと、無機質で固い画面になりがちです。
しかし、日常的に使ってもらうには、必要以上に業務感を強くしすぎないことも大切です。
Mate-Re: では、実務に耐える信頼感を保ちつつ、親しみの湧きやすいデザインに寄せました。

まとめ

建設業界向けUI/UXで重要なのは、多機能さではなく判断のしやすさです。
撮って、見て、選んで、取引につなげる。
その流れが自然であることが、現場利用のしやすさにつながります。
Mate-Re: は、業界向けアプリに必要なUI/UXの基礎を丁寧に形にした事例です。


フリマアプリやマーケットプレイスを開発するとき、UIより難しくなることがあるのが決済設計です。
特に、売上金の分配や出金フローが絡むと、法務や実装の両面で設計難易度が上がります。
Mate-Re: でも、この部分は開発の大きな山場でした。

最も難しかったのは、売上金の自動分配だった

今回の開発で特に難しかったのは、出金フローと売上金の自動分配です。
運営手数料と出品者への送金を自動で処理する必要があり、Stripe Connect を用いた仕組みを実装しました。
単に決済できるだけではなく、プラットフォームとして成立する送金設計が必要だったわけです。

マーケットプレイスでは、決済と法律の両方を見なければならない

売上分配を伴うサービスでは、便利な仕様がそのまま採用できるとは限りません。
Mate-Re: でも、資金移動業に該当しないように決済システムを組むことが大きな検討ポイントになりました。
ここでは、UI設計だけでなく、事業スキームと法的整理を含めた設計が求められます。

出金申請フローは、ユーザー体験にも直結する

決済まわりは裏側の仕組みと思われがちですが、実際にはユーザー体験に強く関係します。
出金申請が分かりにくかったり、売上の流れが不透明だったりすると、安心して使えません。
そのため、Mate-Re: では出品や検索だけでなく、出金申請フローのUI/UXも見直し対象になりました。

決済設計まで含めてはじめて、フリマアプリは完成する

マーケットプレイス開発では、商品一覧や購入ボタンを作るだけでは不十分です。
誰から誰へ、どのタイミングで、どのような形で資金が流れるか。
この設計が曖昧だと、サービスは運用段階で大きな問題を抱えます。
Mate-Re: は、建設業界特化の売買体験だけでなく、その裏側の自動売上分配まで備えたプロジェクトでした。

まとめ

フリマアプリやプラットフォーム型サービスでは、決済設計が事業成立の鍵になります。
Mate-Re: の開発では、Stripe Connect を活用しながら、売上分配と法的配慮の両立に向き合いました。
この領域は難しい一方で、正しく設計できれば、さまざまな業界特化アプリへ展開できる知見になります。
実績ページでも、Mate-Re: は建設業界向けに出品・検索・取引を最適化した案件として公開されています。


サステナビリティという言葉は広く使われるようになりました。
一方で、現場で本当に続く仕組みを作るには、理念だけでなく実利が必要です。
Mate-Re: は、建設廃材の再利用を経済活動として成立させることで、結果的に循環を生む設計を目指しました。

続く仕組みには、利益が必要になる

今回のご相談の出発点にも、販売で利益が出るなら続けやすいという考えがありました。
善意だけに依存した循環は、継続しにくいため非常に本質的であると感じました。
売り手にとっては捨てていたものが売れる。
買い手にとっては必要な材料を比較的手に入れやすい価格で購入できる。
この両者の利益があって初めて、流通は持続します。

廃棄削減は、使う人が意識しなくても進む形が理想

Mate-Re: の面白いところは、環境配慮を前面に押し出さなくても、結果的にサステナビリティにつながる点です。
売れるから出す。
欲しいから買う。
この自然な経済行動の積み重ねが、廃棄削減につながります。

建設業界全体で見ると、材料利用の最適化につながる

この仕組みが広がれば、余った建材が捨てられるのではなく、必要な現場へ移動していくようになります。
それは単なる個別取引ではなく、業界全体の材料利用を最適化する動きにもなります。
廃材を再利用することが特別ではなく、標準的な選択肢になる可能性があります。

"もったいない"を仕組みに変えることが重要だった

課題認識だけなら以前からあったかもしれません。
しかし、それを行動に変えるには、売買できる場所と使いやすい導線が必要です。
Mate-Re: は、廃材問題を感情論ではなく仕組みとして扱える状態にしたことに価値があります。

まとめ

Mate-Re: は、建設廃材の再利用を、無理なく続く経済活動として捉え直したアプリです。
サステナビリティを結果として生み出す設計は、今後の業界アプリにも重要な考え方だと思います。


売る側が使いやすいだけでは、フリマアプリは成立しません。
買い手が欲しいものを見つけやすいことも同じくらい重要です。
Mate-Re: では、検索体験にも現場ならではの設計思想を取り入れました。

建材探しでは、まず効率の良さが求められる

建設業界の人が材料を探すとき、楽しみながら眺めるというより、必要なものを短時間で探したいことが多いはずです。
そのため、ジャンルで効率よく探せることや、おすすめ表示で早く候補にたどり着けることが重要でした。

近くの出品物を見られることに大きな意味がある

Mate-Re: で特に重要だったのが、近くの出品物を見られる機能です。
このアプリは、直接会って仕入れることをベースとした取引設計になっているため、距離の近さが価値になります。
検索性だけでなく、移動しやすさまで含めて体験設計している点が特徴です。

会員の商品を上位表示することで流通を加速させる

出品から購入までを短くするために、見つかりやすさを調整する工夫も行いました。
会員の商品を上位表示したり、位置情報を活用して近くの出品物を出したりすることで、マッチング速度を高めています。
これは単なる検索機能ではなく、流通活性化のための設計です。

探しやすさは、そのまま継続利用の理由になる

欲しい材料が見つかる体験が続けば、ユーザーはまた使いたくなります。
逆に、検索しても見つからない、情報が分かりにくいとなれば、すぐに離脱してしまいます。
Mate-Re: の検索設計は、売買成立だけでなく継続利用まで見据えたものになっています。

まとめ

建材特化アプリにおける検索は、単なる条件絞り込みではありません。
近くにあるか、すぐ判断できるか、短時間で候補にたどり着けるか。
その体験が、実務で使われるサービスかどうかを決めます。
Mate-Re: は、建設現場の探し方に合わせて検索UXを設計した事例でした。


建設現場では、まだ使える状態の材料が余ってしまうことがあります。
足りないよりは余る方がよいため、見積もり段階で多めに材料を確保するのは珍しいことではありません。
しかし、その結果として新品同様の廃材が行き場を失い、処分されていく現実があります。
Mate-Re: は、そうした建設現場特有の課題に対して生まれた建材特化のフリマアプリです。
micomiaでは、単に売買機能を作るのではなく、建設業界の人が実際に使いやすい体験を前提に設計を行いました。

まだ使えるのに捨てられてしまう建材がある

建設の現場では、材料が足りなくなると工事に大きな影響が出るため、あらかじめ多めに用意することがあります。
この判断自体は現場にとって合理的ですが、その一方で使い切れなかった材料が余ります。
しかも、その中には状態のよいものも少なくありません。
それでも再利用先が見つからなければ、倉庫を圧迫し、最終的には処分されてしまいます。
ここに、業界として大きな機会損失がありました。

廃材の問題は「もったいない」だけではない

この問題は、単に物が捨てられているという話ではありません。
売れれば価値になるものが、売る場所がないために廃棄される。
その結果、処分費がかかり、現場側の損失にもつながります。
一方で、買いたい側から見ると、どんな材料が余っているのか分からないという情報不足があります。
つまり、売りたい側と買いたい側の両方が存在していても、つながる仕組みがなかったのです。

売れる場所があるだけで、現場の判断は変わる

Mate-Re: の中心価値は、廃材を再利用することそのものより、まず売れることにあります。
これまで捨てていたものが売れるとなれば、現場での認識は大きく変わります。
処分前提だったものが、次の現場へ流通する資産に変わるからです。
その変化は、結果的に廃棄削減やサステナビリティにもつながります。
ただし重要なのは、最初から環境意識を強く押し出さなくても、経済活動として成立することで自然に循環が生まれる点です。

建設業界に必要だったのは、建材専用の流通導線だった

一般的なフリマアプリでは、建設業界の売買には合わない条件が多くあります。
業者間の仕入れ、インボイス対応、業者向けの取引前提など、必要な前提が異なるからです。
Mate-Re: は、そうした建設業界の取引文脈に合わせて設計されたことで、初めて現場で使えるサービスになりました。
ただ出品できるだけではなく、業界の実務に沿っていることが、このアプリの本質です。

まとめ

Mate-Re: は、建設現場で当たり前のように発生していた余剰建材の問題に対し、売買という形で解決導線を与えたアプリです。
廃材を減らすという社会的意義だけでなく、現場の損失を減らし、流通を生む設計に価値があります。
建設業界の中に眠っていた課題を、アプリ体験として具体的な行動に変えた事例だといえます。


まとめ

Mate-Re: は、建設業界という垂直領域に特化することで、汎用フリマアプリでは解決できなかった課題に向き合いました。業種特化アプリは機能の広さより「その業界の人が本当に使えるか」が鍵です。
micomiaでは業界特化アプリの設計・開発をサポートしています。業務フローやユーザー行動を深く理解した上で、現場で使われ続けるシステムを一緒に設計します。

畑井駿佑

畑井駿佑

micomia株式会社の代表取締役です。 エンジニア、プロジェクトマネージャーを経験し、2024年にUI/UXにこだわった使いやすいシステム/アプリを開発するmicomia株式会社を設立しました。

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