%3Cbr%3E%3Cbr%3Emicomia株式会社の畑井です。今回は機械学習におけるクラスタリングについて解説していきます。%3Cbr%3E%3Cbr%3E%3Cbr%3E%3Cbr%3E1. クラスタリングとは?クラスタリングとは、データの特徴の近さに基づいて自動的にグループ(クラスタ)に分ける手法です。たとえば、顧客データを年齢・購買履歴・利用頻度などの特徴から似た人同士をグループ化することができます。 クラスタリングのポイントは、「あらかじめ答え(ラベル)」が存在しないということです。正解を教えずに学習を行う教師なし学習(Unsupervised Learning)の代表的な方法で、AIが自らパターンを見つけ出します。%3Cbr%3E%3Cbr%3E2. クラスタリングの仕組みクラスタリングの基本的な流れは次のとおりです。特徴量を抽出する 例:顧客の「年齢」「購入回数」「購入金額」などを数値化。データ同士の距離を測る 似たデータほど距離が短く、異なるほど距離が長いとみなします。近いデータを同じグループにまとめる AIが自動的にグループを作り、同じ傾向を持つものを1つのクラスタとして分類します。この「距離をもとにグループ化する」という仕組みにより、AIは人間が見落としやすい関係性を発見することができます。%3Cbr%3E%3Cbr%3E3. クラスタリングの代表的な手法3-1. K-means法(ケイミーンズ法)最もよく使われるクラスタリング手法です。あらかじめ「K=いくつのグループに分けるか」を指定し、データを自動的にその数だけグループ化します。流れは次のようになります。ランダムにK個の中心点(セントロイド)を決める各データを「最も近い中心点」に割り当てる各グループの平均値を新しい中心点にする中心点が動かなくなるまで2~3を繰り返すイメージとしては、「似たデータを引き寄せて塊(クラスタ)を作る」ような動きです。%3Cbr%3E3-2. 階層的クラスタリング(Hierarchical Clustering)階層的クラスタリングは、データを木構造のように段階的にまとめていく手法です。似ているもの同士を順番に結びつけていくことで、「どのデータがどの程度似ているか」をツリーとして可視化できます。特徴:グループ数を事前に決めなくてもよいデータ間の関係を視覚的に理解できる%3Cbr%3E3-3. DBSCAN(密度ベース法)DBSCANは、データの密度に基づいてグループ化を行います。K-meansのように「グループ数を事前に決める必要がない」点が大きな特徴です。密集している部分をクラスタとして検出し、孤立したデータはノイズとして扱います。異常検知や外れ値の分析にも使われます。%3Cbr%3E%3Cbr%3E4. クラスタリングの活用例クラスタリングはさまざまな分野で活用されています。代表的な事例をいくつか紹介します。%3Cbr%3E4-1. マーケティング・顧客分析顧客を購買傾向や年齢層でグループ化することで、ターゲット層を明確化し、効果的なマーケティング戦略を立てられます。(例:高頻度・低単価層、低頻度・高単価層など)%3Cbr%3E4-2. 画像分類・パターン認識画像データを特徴量に変換して似た画像を自動でまとめることができます。人間が分類していない膨大なデータを効率的に整理するのに便利です。%3Cbr%3E4-3. 異常検知製造業やセキュリティ分野で、通常と異なるデータ(異常値)を見つけるのにも活用されます。正常データをクラスタリングしておくことで、どのグループにも属さないデータを異常として検知します。%3Cbr%3E5. クラスタリングのメリット・デメリット項目内容メリットラベルなしデータから自動でパターンを発見できる/データ構造の理解に役立つデメリットグループ数(K)やパラメータの設定によって結果が変わる/高次元データでは精度が落ちる場合があるクラスタリングは「万能」ではありませんが、データ分析の第一歩として非常に有効です。特に、顧客層の理解や特徴量の探索には欠かせない技術です。%3Cbr%3E%3Cbr%3E6. まとめクラスタリングとは、AIがデータの特徴をもとに自動でグループ化する技術です。教師データが不要なため、未知のデータ構造を発見するのに非常に向いています。主要な手法(K-means、階層的クラスタリング、DBSCANなど)を使い分けることで、マーケティング、画像解析、異常検知など幅広い分野に応用することができます。micomiaでは、AIモデル開発・クラスタリング・自然言語処理などの技術を活用した業務効率化システムやPoC開発を行っています。「自社のデータをAIで分析したい」「顧客層を自動で分類したい」などのご相談も承っています。お気軽にお問い合わせください。%3Cbr%3E%3Cbr%3E